コラム
思いがけないヤケドに注意!適切な対処とは?
ヤケドとは
多くの人が経験しているであろうヤケドですが、皮膚に高温の液体や固体が一定時間以上接すると生じるものであり、場合によっては火災や爆発、化学薬品、電流などによって起こります。
日常的には、ポットやコーヒーのお湯、天ぷら油、カップ麺などの液体やストーブやアイロンなどに接触すること、最近では電気炊飯器やポットの水蒸気噴出口、ファンヒーターの吹き出し口などに触れてしまうことでヤケドになるケースもあります。
ヤケドの症状
ヤケドの症状は、大きく3つに分けられます。重度の場合には手術や入院などが必要になるケースもあるため、注意が必要です。
それぞれの状態について、簡単に解説します。
①軽度
一番軽度な状態は、表皮だけの症状です。外見上は赤みを帯びており、痛みを伴います。基本的には数日で完治し、傷跡は残りません。
②中度
表皮だけでなく真皮までヤケドの症状が及んでいます。外見上は「水ぶくれ」のような状態であり、中度の中でも重度に近い場合は傷跡が残る可能性があります。完治までは1〜4週間ほど必要です。
③重度
重度の場合は、脂肪や筋肉といった皮下組織までヤケドの症状が及んでおり、神経や血管にも損傷がある可能性があるため、痛みも感覚もないですがかなりの重症です。
手術などの専門的な治療が必要であり、傷跡は残るケースがほとんどです。なお、完治までは1ヶ月以上を要します。
ヤケドの応急処置と注意点
自分や子ども、周囲の人がヤケドを負ってしまった場合には、どういった治療が必要でしょうか。
特に応急処置が丁寧にできるかどうかで回復のスピードなどが変わりますので、基本的なことは理解しておきましょう。
①患部を冷やす
ヤケドを負った時点で、すぐに患部を冷やしましょう。基本的には流水で冷やすのが良いとされていますので、患部が小さければ水道水で、大きければシャワーなどを活用してすぐに冷やすことで、重症化を防ぐことができます。
基本的には5〜30分ほど冷やすのが良いとされていますが、小児や高齢者の場合には長時間冷やしすぎると低体温になってしまう可能性があるため、注意が必要です。
②服は脱がせない
患部が服の下にある場合は、服を脱がせずに冷やしてください。服を脱がす際に水ぶくれが破れてしまうと、悪化したり回復が遅くなる可能性があります。また、ストッキングを履いている場合にも脱いではいけません。通院時も、できるだけそのままで病院に行きましょう。
なお、ヤケドを負った部分は腫れてきますので、アクセサリーなどはすぐに外すようにして下さい。
ヤケドの後遺症について
ヤケドは、軽い症状を除くと後遺症が残る場合があります。特に多いのは色素沈着といった色素異常です。時間が経つとよくなることが多いですが、紫外線対策をしないと残り続ける可能性があります。
また、深い場合には傷跡が残ったり関節が伸ばせなくなるような症状(ひきつれ)が残ることがあります。こういった傷跡やひきつれは、何十年も続くと皮膚ガンのきっかけになる可能性があるため、できる限り残らないようにすることや定期的に検診を受けるなどするようにしましょう。
焦らず落ち着いて受診を
ヤケドを負った場合やその現場に居合わせると焦ってしまうことがあると思います。しかし、焦って行った対処によってさらに症状を悪化させてしまう恐れもあるため、落ち着いて、冷静な行動が取れるようにしておきましょう。
まずは、ヤケドに対する応急処置を知っておくだけでも違います。また、近隣の病院やクリニックを把握しておいて、緊急受診ができるようにしておくことをオススメします。
久留米市のかかりつけ医|外科・消化器外科ひろつおなかクリニック
またそけいヘルニアや痔、下肢静脈瘤などの日帰り(短期入院手術)も可能。お仕事が忙しい方や手術をしたことを知られたくない人、入院治療が難しい方も、安心して治療できる環境を整えております。
病院を受診するかどうか迷うようなささいな症状や気になることがあったとき、気軽にクリニックへお越しいただければうれしいです。
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