痔の原因

痔の原因は、肛門周囲のうっ血や刺激です。そのため、一番の予防法はこれらの「うっ血」や「刺激」を避けることと言えます。では、実際にそれらを避けるためにはどうすれば良いでしょうか。

日常生活において意識できるポイントを、いくつかご紹介します。

痔の悪化予防のためにできること

①皮膚を大切にする

肛門の皮膚や粘膜が弱り、ダメージを受けやすい状態になると痔が起こりやすくなります。私たちは、お尻をキレイにすることを意識しすぎて、ゴシゴシ洗ったり拭いたりしがちです。しかし、これらが肛門の皮膚にダメージを与えてしまい、バリア機能を低下させてしまうことになるのです。また、座りっぱなしの状態が長時間続くことも痔が悪化する原因となります。

そのため、お尻を洗ったり拭いたりするときには優しくすること、肛門まわりが蒸れないように定期的に立って体操するなど、お尻への負荷をできるだけ低くしましょう。

②胃腸の機能・環境の改善

痔の原因には、便秘や下痢も考えられています。そのため、腸内環境を整えることも立派な予防になるのです。硬い便は肛門を傷つけ、下痢は細菌感染を起こしやすくなります。そのため、食生活の改善などで腸内環境を整えたり、刺激の強い食べ物は控えると良いでしょう。さらに、水分を多めに取ることも効果的です。1日2リットルほどが目安と言われていますが、無理のない範囲で少しずつ増やしていくことをオススメします。

また、きちんと睡眠をとる、適度に運動する、過度なダイエットをしない…など、日常生活を改善することで腸内環境もよくなり、結果的に痔を防ぐことが期待できます。

③血液の循環をよくする

前述した通り、肛門周りの血管がうっ血することによって、痔が悪化したり起こりやすくなります。特に、うっ血によるイボ痔は要注意です。

肛門周りの血行をよくするためには、同じ姿勢で過ごすことを避け、適度に立ったり座ったりすることや、入浴では湯船に浸かること、トイレに長く座りすぎないようにすることが大切です。

④その他にできること

これまでに紹介した①〜③以外にも、アルコールや刺激物（辛いものなど）は控えること、できるだけストレスをためないようにすることも痔の予防や悪化を避けるためには大切です。ストレスについては、痔に直結するわけではありません。ですが、ストレスが原因で腸内環境が悪化したり食生活の変化が原因で痔になることもあります。

日々のストレスなどは可能な限り解消して、ストレスフリーな生活を送りましょう。

痔の応急手当てについて

痔は恥ずかしい病気じゃない

痔はどうしても恥ずかしい病気と思われがちです。しかし、直腸ガンなどの病気の可能性もゼロではないため、少しでも不安な時は早めに受診しましょう。早期発見・早期対処が重要です。

久留米市のかかりつけ医｜外科・消化器外科ひろつおなかクリニック